ぼちぼちと進めていくITストラテジスト試験対策。今回から平成28年秋期午前IIに突入です!
平成28年秋期 午前II 問01~05
問01
エンタープライズアーキテクチャ(EA)のビジネスアーキテクチャで機能間情報関連図(DFD)を作成する目的はどれか。
ア:業務・システムの機能と情報の流れを明確にする。
イ:業務・システムの目的・機能、情報システムの管理・運用体制を明確にする。
ウ:情報システム間でやり取りされる情報の種類と方向を明確にする。
エ:物理的なデータ構造を明確にする。
答え:
ア:業務・システムの機能と情報の流れを明確にする。
問題文では「機能間情報関連図」を作成する目的について問われているので、言葉から考えられる選択肢を選べば良い。今回の場合、「機能間情報」と「業務・システムの機能と情報の流れ」を結び付けてアを選択できる。
問02
SCOR(Supply Chan Operations Reference model)で定義しているSCMに関する実行プロセスのうち、自社にとってのSourceに当たるものはどれか。
ア:資材などの購入
イ:受注と納入
ウ:納入後に発生する作業
エ:プロダクトの生産、サービスの実施
答え:
ア:資材などの購入
ここまでの過去問で出題されていた問題。「Source」を問われているので、選択肢の中で一番大元となるものを選んであげればよい。
問03
レコメンデーション(お勧め商品の提案)の例のうち、協調フィルタリングを用いたものはどれか。
ア:カテゴリ別に売れ筋商品のランキングを自動抽出し、リアルタイムで売れ筋情報を発信する。
イ:顧客情報から、年齢、性別などの人口動態変数を用い、”20代男性”、”30代女性”などにセグメント化した上で、各セグメント向けの商品を提示する。
ウ:顧客同士の購買行動の類似性を相関分析によって求め、顧客Aに類似した顧客Bが購入している商品を顧客Aに勧める。
エ:野球のバットを購入した人に野球のボールを勧めるなどあらかじめ用意されたルールに基づいて関連商品を提示する。
答え:
ウ:顧客同士の購買行動の類似性を相関分析によって求め、顧客Aに類似した顧客Bが購入している商品を顧客Aに勧める。
「協調」という言葉に着目して選択肢を探すと答えやすい。ランキングやセグメント、商品の類似は協調とは言えないので、この中ではウが正解となる。
問04
IT投資案件において、投資効果をPBP(Pay Back Piriod)で評価する。投資額が500のとき、期待できるキャッシュインの四つのシナリオa~dのうち、PBPの効果が最も高いものはどれか。
ア:a
イ:b
ウ:c
エ:d
答え:
エ:d
なるべく最初のうちに回収できているものが効果が高い。他の過去問でも似たような問題があったが、その問題も最初に金額が高いものが正解だったので、忘れた場合は最初の方に金額が高いものを無条件に選んでしまえば、正解できる可能性が高い。
問05
情報システムの全体計画立案のために、E-Rモデルを用いて会社のデータモデルを作成する手順はどれか。
ア:管理層の業務から機能を抽出し、機能をエンティティとする。次に、機能の相互関係に基づいてリレーションシップを定義する。さらに、会社の帳票類を調査して整理し、正規化された項目に基づいて属性を定義し、全社のデータモデルとする。
イ:企業の全体像を把握するために、主要なエンティティだけを抽出し、それらの相互間のリレーションシップを含めて、鳥瞰図を作成する。次に、エンティティを詳細化し、全てのリレーションシップを明確にしたものを全社のデータモデルとする。
ウ:業務層の現状システムを分析し、エンティティとリレーションシップを抽出する。それぞれについて適切な属性を定め、これらを基にE-R図を作成し、それを抽象化して、全社のデータモデルを作成する。
エ:全社のデータとその処理過程を分析し、重要な処理を行っている業務を基本エンティティとする。次に、基本エンティティ相互のデータの流れをリレーションシップとして捉え、適切な識別名を与える。さらに、基本エンティティと関係があるデータを属性とし、全社のデータモデルを作成する。
答え:
イ:企業の全体像を把握するために、主要なエンティティだけを抽出し、それらの相互間のリレーションシップを含めて、鳥瞰図を作成する。次に、エンティティを詳細化し、全てのリレーションシップを明確にしたものを全社のデータモデルとする。
選択肢が長文なので、答えにくく思えてしまうが、細かく書かれているゆえに、実際に作業を行うイメージがしやすいので実は答えやすい問題。この手の作業の場合、いきなり細かいところにはいると全体が見えなくなって破綻してしまうので、まずは全体を見て、それから詳細に落とし込んでいくのが定石。その観点で見ると、アは「管理層の業務から…」、ウは「業務層の現状システムを…」、エは「全社のデータとその処理過程を…」とあり、いきなり細かいところから進めてしまっている。逆にイは「全体像を把握するために…」と大きいところから攻めていくことがはっきりと記載されているのでこれが正しい。
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