【令和4年秋期 反省会】プロジェクトマネージャ試験 午前II 問11~問15

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プロジェクトマネージャー試験
【前回】プロジェクトマネージャ試験 午前II 問06~10

プロジェクトマネージャ試験の午前IIの振り返り問11~問15です!正解はIPAのサイトで公開されているのでそちらも参照してください。
過去問題 令和4年度秋期試験

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問11

工程別の生産性が次のとおりのとき、全体の生産性を表す式はどれか。

[工程別の生産性]
設計工程:Xステップ/人月
製造工程:Yステップ/人月
試験工程:Zステップ/人月

問題冊子より引用。

応用情報技術者試験などでも出題された問題。(応用情報技術者試験 平成22年秋期午前など)
正解は「エ」。

実際にX、Y、Zに数値を入れてみて求めると、正解を覚えていなくても解くことはできるが…割りと特徴的な正解で、かつ、ちょくちょく出題される問題なので、暗記してしまったほうが手っ取り早い。(元も子もないですがw)

問12

工場の生産性を増強する方法として、新規システムを開発する案と既存システムを改修する案とを検討している。次の条件で、期待金額価値の高い案を採用するとき、採用すべき案と期待金額価値との組合せのうち。適切なものはどれか。ここで、期待金額価値は、収入と投資額の差で求める。

[条件]

  • 新規システムを開発する場合の投資額は100億円であり、既存システムを改修する場合の投資額は50億円である。
  • 需要が拡大する確率は70%であり、需要が縮小する確率は30%である。
  • 新規システムを開発した場合、需要が拡大したときは180億円の収入が見込まれ、需要が縮小したときは50億円の収入が見込まれる。
  • 既存システムを改修した場合、需要が拡大したときは120億円の収入が見込まれ、需要が縮小したときは40億円の収入が見込まれる。
  • 他の条件は考慮しない。
問題冊子より引用。

おそらく新規に出題された問題。
正解は「ア」。

問題文に記載されている内容を元に計算すれば、正解は導き出せる。覚えておくべきポイントとしては、期待金額価値を求める場合は、そうなった場合に見込まれる収入に対して、確率をかけること。そのことをふまえて、新規システムの開発と、既存システムの改修のそれぞれの案の期待金額価値を求めると以下となる。

◆新規システムの開発
需要が拡大した場合:180億円×70%=126億円
需要が縮小した場合:50億円×30%=15億円
期待金額価値:(126億円+15億円)-100億円=41億円

◆既存システムの改修
需要が拡大した場合:120億円×70%=84億円
需要が縮小した場合:40億円×30%=12億円
期待金額価値:(84億円+12億円)-50億円=46億円

上記の計算結果より、期待金額価値の高い既存システムの改修案を採用すべきで、期待金額価値は46億円であることが導き出せる。

問13

A~Dの機能をもつソフトウェアの基本設計書のレビューを行った。表は、各機能の開発規模の見積り値と基本設計書レビューでの指摘件数の実績値である。基本設計工程における品質の定量評価基準に従うとき、品質評価指数の視点での品質に問題があると判定される機能の組みはどれか。

問題冊子より引用。

[基本設計工程における品質の定量的評価基準]

  • 品質評価指標は、基本設計レビューにおける開発規模の見積り値の単位規模あたりの指標件数とする。
  • 品質評価指標の値が、基準値の0.9倍~1.1倍の範囲内であれば、品質に問題がないと判定する。
  • 基準値は開発規模の見積り値1kステップあたり5.0件とする。

ア:A、C
イ:B、C
ウ:B、D
エ:C、D

この問題も新規に出題された問題。
正解は「ア:A、C」。

この問題も、設問に書かれている問題の内容を計算すれば、正解を導き出すことができる。

A:
基準値:30×5.0=150件
品質に問題がない範囲:135件~165件

B:
基準値:24×5.0=120件
品質に問題がない範囲:108件~132件

C:
基準値:16×5.0=80件
品質に問題がない範囲:72件~88件

D:
基準値:10×5.0=50件
品質に問題がない範囲:45件~55件

計算した結果から、品質に問題がない範囲を逸脱している選択肢は「ア:A、C」と言える。

問14

JIS X 25010:2013(システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)-システム及びソフトウェア品質モデル)で規定された品質副特性の説明のうち、信頼性の品質副特性の説明はどれか。

ア:製品又はシステムが、それらを運用操作しやすく、制御しやすくする属性をもっている度合い
イ:製品若しくはシステムの一つ以上の部分への意図した変更が製品若しくはシステムに与える影響を総合評価すること、欠陥若しくは故障の原因を診断すること、又は修正しなければならない部分を識別することが可能であることについての有効性及び効率性の度合い
ウ:中断時又は故障時に、製品又はシステムが直接的に影響を受けたデータを回復し、システムを希望する状態に復元することができる度合い
エ:二つ以上のシステム、製品又は構成要素が情報を交換し、既に交換された情報を使用することができる度合い

応用情報技術者試験などでも出題された問題。(応用情報技術者試験 平成27年春期 午前など)
正解は「ウ:中断時又は故障時に、製品又はシステムが直接的に影響を受けたデータを回復し、システムを希望する状態に復元することができる度合い」。

「信頼性」について述べられていそうなものを選択肢から探していくと…まずアは『運用操作しやすく…』なので、信頼性ではなく運用がしやすいことの話をしていると判断できるので除外できる。

次にイ、『…修正しなければならない部分を識別することが可能であることについての有効性及び効率性…』といった文言があることから、これも信頼性ではなく保守の話をしていると考えられるので除外できる。

ウは『中断又は故障時に…データを回復し、システムを希望する状態に復元できる…』とあるので、何かあった場合でもデータが壊れない=信頼性と考えることができる。よってウが正解の可能性が高いと考えられる。

最後にエ。『二つ以上のシステム、製品又は構成要素が情報を交換し、既に交換された情報を使用することができる…』とあるので、これは信頼性というよりも他システムとの連携のしやすさについて述べていると考えられる。

よって消去法でウを選択することができる。

問15

”アジャイルソフトウェア開発宣言”で述べている価値に関する記述のうち、適切なものはどれか。

ア:計画に従うことに価値があることを認めながらも、自己組織化されたチームによる裁量に、より価値を置く。
イ:契約交渉に価値があることを認めながらも、顧客の競争力と満足度の工場に、より価値を置く。
ウ:プロセスツールに価値があることを認めながらも、実用的なプラクティスに、より価値を置く。
エ:包括的なドキュメントに価値があることを認めながらも、動くソフトウェアに、より価値を置く。

おそらく新出の問題。
正解は「エ:包括的なドキュメントに価値があることを認めながらも、動くソフトウェアに、より価値を置く。」である。

「アジャイル開発ソフトウェア宣言」を覚えていれば、すぐに解ける問題ではあるが、覚えていなくてもアジャイル開発がどういう開発手法化を知っていれば、選択肢から選ぶことができる。

アジャイルソフトウェア開発は人間・迅速さ・顧客・適応性に価値をおくソフトウェア開発である(アジャイルソフトウェア開発宣言)。すなわち自己組織的なチームが対話の中で方向性・仮説を見出し、顧客へ価値を素早く届け、実践投入の学びから素早く改善をおこなう在り方に価値を置く。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E9%96%8B%E7%99%BA

アジャイル開発では、動くソフトウェアを作って、実際に使ってみて改良していく…というトライアンドエラーを繰り返す開発なので、それを踏まえて選択肢を見ていくと、「ドキュメントより動くソフトウェアを作ろう」と言っているエが正解と導き出すことができる。

午前II 問11~問15はこちらから。

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